【宗教自治都市】一身田寺内町|専修寺の存在感と助け合う暮らしの記憶(三重県津市)

1.基本情報

・訪問地:一身田(いっしんでん/三重県津市)

・訪問時期:2007~2010年ごろ(2回目)

・訪問のきっかけ、興味を持った理由

初めて一身田を訪れたのは大学生の頃、ゼミの一環としてでした。
当時こんな田舎に、こんなに大きくて立派なお寺があるのかと心底驚いたのを覚えています。

そして今回は、あの感動を友人にも伝えたいと思い、再訪を決めました。
寺内町の構造にも改めて関心が湧いていたことも、理由のひとつです。

 

2.地域概要

※後日追加予定

 

3.当時の印象

・やはり、なんといっても専修寺(せんじゅじ)の存在感。

特に山門を入って正面に現れる御影堂(みえいどう)の、美しく流れるような大きな瓦屋根が印象的でした。
専修寺は、まさにこの町のシンボルだと感じました

 

・道路に面した山門の構えも立派で、寺がこの地域でどれだけ力を持っていたのかがよくわかります。

 

・前回訪れたときには気づきませんでしたが、他の浄土真宗寺院でも見られるような建築様式があることに、今回改めて気づかされました。

 

・ちょうどイベントが開催されていて、門前の通りはにぎやか。地方の町が活気づいている様子を見ると、やはりうれしくなります。

 

・家並みがきっちり整っているわけではないものの、レトロで味のある町並みが広がっていました。
建物の配置や道筋など、昔の町割りの名残が今も残っているように思います。

 

・町を囲って守っていたという「環濠(かんごう)」にも立ち寄ってみたかったのですが、今回は時間が足りず叶いませんでした。それが少し心残りです。

 

4.ひとこと感想

2度目の訪問ということで、初回のような鮮烈な驚きはなかったものの、その分じっくりと建物や町並みを観察し、写真を撮ることができました。
一緒に訪れた友人も気に入ってくれたようで、嬉しかったです。

 

寺を中心とした寺内町は、信仰を軸に人々が暮らし、時には外敵や権力から自衛する必要があった町。
その背景には、住民同士の助け合いや結束が必要不可欠だったのだろうと思います。

いまは「町内会は面倒」と言われることも多いけれど、近年の災害の多さを考えると、顔の見える地域コミュニティの力はやはり大切。
一身田の町並みを歩きながら、歴史の中で地域が育んできた、共に生きる力を感じました

 

すべては私の想像かもしれません。
でも、町を守ってきた記憶や構造が、今も地形や建物に確かに残っている
一身田は、そんな地域が地域を守ってきた証が可視化された、とても貴重な町だと思います。