1.基本情報
・訪問地:式根島(東京都)
・訪問時期:2008年か2009年5月
・訪問のきっかけ、興味を持った理由
当時、熱海から伊豆諸島への船便があると知り、うまくスケジュールを組めば、複数の島を巡れるのでは、と思ったのがきっかけです。
太平洋に縦にぽつんぽつんと浮かぶ火山島の姿を地図で見るたびに、一体どんな暮らしがあるのだろう、と昔から興味がありました。
式根島は火山島らしく温泉が豊富で、しかもどれも野趣あふれるものばかりと知り、これは体験してみたい、と心が動きました。
2.地域概要
※後日記載予定
3.当時の印象
・同じ伊豆諸島でも、島ごとに雰囲気がまったく異なることに驚きました。
・式根島には白砂の美しい浜辺があり、そこにテントを張ってキャンプしている人が大勢いました。
野外で過ごすスタイルが島の自然とぴったり合っていました。
・有名な地鉈温泉(じなたおんせん)は、岩の割れ目にできたような温泉。
細く長い階段を下りた先に、海に向かって開かれた野趣あふれる湯船があります。
お湯は茶褐色で、海水が混じっています。
・足付温泉(あしつきおんせん)は透明度が高く、足元の石や砂がごろごろ見えました。
温度も穏やかで入りやすく、ダイナミックな海の景色と一緒に楽しめましたた。
・その足付温泉で、偶然外国人の女の子と同じタイミングで入浴。
観光地というよりも知る人ぞ知る島というイメージだったので、意外で印象に残りました。
4.ひとこと感想
船の関係で、夕方に島へ到着し、1泊のキャンプをして翌朝か昼前には出発したと記憶しています。
滞在時間は短かったのですが、今でもあの海辺の景色は鮮やかに思い出せます。
中でも忘れられないのが、夜が段々と明け始める早朝に訪れた地鉈温泉。
岩の間をすり抜けるように長い階段を下り、誰もいない湯船にそっと身を沈めると、波の音と岩場に響く何十羽もの海鳥の声だけが耳に届きました。
そのひとときは、まさに野生に還るような感覚でした。
それまで私にとって温泉とは、旅館の清潔な湯船を想像するものでした。
けれどこの地鉈温泉は、海水と混じり合い、岩の間から湧き出す自然そのもの。
最初は戸惑いもありましたが、お湯に浸かるというより、自然にまるごと身を預けるような体験がそこにはありました。
まるで、自分も自然の一部になったような気さえしたのです。
この体験がきっかけで、私はちょっと変わった温泉に目覚めました。
それ以来、日本各地でおもしろ温泉を探すようになり、旅の視野がぐっと広がったのです。
今回は温泉とキャンプだけで終わってしまったけれど、次こそは島の集落や西側も歩いてみたい。
そしてもう一度、あの温泉たちに会いに行きたいと願っています。